福光屋名水物語                                          戻る

 福光屋さんといえば、創業寛永2年(1625)という小立野地区を、というより金沢を代表する老舗酒蔵です。地元民には「フクちゃんフクマサもってきて」のキャッチコピーで御馴染みですが、この当時の人気漫画であった横山隆一氏の「フクちゃん」をアドキャラクターとして採用した広告は、昭和63年に役割を終えるまで約20年間、しっかりと私たちの間に定着しておりました。いまでもメロディーつきで歌える金沢市民は多いのではないでしょうか。
 その福光屋さんでは白山の麓を水源とする地下水を仕込水として使用しているという事ですが、本社工場の片隅に、この名水が一般の人々にも利用できるよう開放されています。私も頻繁に利用させていただいておりますが、最近では、ポリタンクにいれて持ち帰る通行人や車をよく見かけるようになりました。
 金沢は山も近く雪も多くて水には恵まれておりますが、特に医王山系の端に位置する我々の小立野台地は、その恩恵に服する事が多で、ほんの少し前まではどちらの家でも井戸水をふんだんに使用しておりました。現在でも、福光屋さんをはじめ、お寿司屋さんなどの飲食店などではこのおいしい地下水をよく利用されているという事です。